紺ガエル日記 2006年2月5日 GPC(ギョーカイポルシェクラブ)に参加

走行距離 30,031km

ついに来ました第一回自動車雑誌編集部員&自動車メーカー関係者ポルシェ愛好家ミーティング改め、GPCことギョーカイポルシェクラブの日が。結局総勢20人程度、お話しするのも緊張するぐらいの大御所自動車評論家の方々がいらっしゃり、唯一の素人としては怖気づきまくりの状況である。

清水和夫さんの大ファンである私は、大黒PAに清水さんが愛車の996カレラ4カブリオレをオープンにして現れたときは、心の底から喝采を送りそうになった。さすが、NAVI最新号で雪上テストをフルオープンで敢行されただけある。快晴で、真冬とはいえオープンにしなければもったいないぐらいの日和。ENGINE副編集長の村上さんはボクスター、クローズドの状態で登場されたのだが、皆さんに「何でオープンにしないんだ」と冷やかされ、「だって寒いんです」とおっしゃっていた。

吉田匠さんはナローで登場。失礼な言い方かもしれないが雰囲気のある方だった。でも実は気さくにナローに関する質問(知らなかったのだが吉田さんのナローのフロントとランク部分には燃料式の暖房が付いているらしい)にも答えていらっしゃって、含蓄のあるお話に耳を傾けているととても勉強となった。Walking Porsche Dictionary状態である。

清水さんは、私が想像していた通りの方だった。最初にご挨拶したとき、緊張していて「清水さんって悪い意味でなくインテリヤクザみたいですね」というような趣旨の超不躾な発言をしてしまって心の底から後悔。先日もHPに書いたが理知的だがアウトロー臭がするところが凄く好きだ、といいたかったのだが。
個人主義の象徴である自動車というものを語るには、自己というものがちゃんと存在しなければならないと思うのだが、清水さんの評論は常に軸足がぶれない、すなわち確固とした自己主張をお持ちであることが伝わってくる。そういう意味で、生意気な言い方だが読んでいて小気味よい。また、その主張が裏づけのない単なる好き嫌いではなく、理論に基づく洞察とテクニック、そして実績に裏付けられているところが凄いと思う。

特別参加のボンジョルノ西川さんが、カウンタックで登場されると、文字通り大黒PAに黒山の人だかりが出来た。微笑ましかったのが、3歳ぐらいの男の子がずーっとカウンタックに見とれていると、西川さんがシートにその子供を乗せてあげたら、その子も喜んでいたのだがお父さんが喜ぶ喜ぶ。たぶん私と一緒のスーパーカー世代なのですね。

陳腐な感想だが、やはりこれだけのポルシェが勢ぞろいする様は圧巻である。ナロー、930スピードスター、964、993そして996とBoxter。997がいなかったのはご愛敬か。 集会終了後(こういうと族の集会のようだが)、湾岸線を磯子まで走って横浜プリンスで再集合することに。大黒PAを出た途端、993ターボの小野さんが全開加速。ついていこうと思って踏むものの軽くちぎられる。小野さん、ほとんど徹夜明けのはずなのに。みんなで思いっきり踏んで磯子に着くと、何と出口には大勢の警官が。一同一斉検挙かと肝を冷やした。しかし実は市民マラソンの交通整理だったことが判って胸をなでおろした。清水さんも「久し振りに仕事以外でスピード出したよ、点数ないんで」とおっしゃっていた。ちなみに彼はウインタータイヤ装着である。河口まなぶさんは来る際にフェラーリに煽られて、首都高のコーナーでずっとPSM効かせっぱなしで大黒にたどり着いたとおっしゃっていた。

昼食会では熱心にポルシェ談義に花を咲かせる方々もいれば、業界内輪話で盛り上がったり、色々興味深い話が聞けて大変参考になった。恐ろしくてここでは書けないような内容も含めて…。
一番凄いなと思ったのは、ふとした話でポルシェのタイヤ談義になった時。ピレリがいま一つであるという話になったのだが、それは単なる官能評価に基づくだけではなく、その裏にある構造上のイシューを清水さんが語っていらっしゃるのを聞いて、やはり単なる感想を書くだけでは一流の自動車評論家にはなれないことがよく分かった。いわんやHPに書き散らしているだけの私のようなものが、プロの物書きになろうなんざ百年早いことも。

すべての方についてコメントするのは割愛するが、河口さんは本当にナイスガイで、初対面の私にも大変気を使ってくださったので恐縮至極。あまり歳が変わらないのだが、とても楽しそうに仕事なさっていらっしゃったので羨ましかった。ポルシェジャパン広報部長の荒瀬さんは超ダンディ、超かっちょ良い方だった。エメラルドグリーンの996があんなに似合う方もそういらっしゃらないであろう。PAG/ランドローバー広報マネージャーの森川さんは私のHPをご覧になっていらっしゃって、「アウディマーケティング批判、アウディの広報部長が友人なので話しておきます」とおっしゃられて滝のような冷や汗が。スーザン史子さんは腰がとても低い方で、とても熱心に皆さんに話を聴いていらっしゃったのと、私にもすごくご丁寧に対応してくださった。困ったときには誰も放っておかないであろうタイプの方だった。

次回はどこかにツーリングあるいはサーキット走行会になるといいと思う。熊本行ってオートポリス走るか、とか、FISCO/筑波はどうか、などいろんな話で盛り上がった。薫風芳しいころ、第二回を開きましょう、と小野さんがおっしゃっていらっしゃった。またこのような機会があり、またお誘いいただければと思う。
清水さんには「君面白いから今度食事でも行こう」と声を掛けていただいて、とてもうれしかった。「レクサス批判には反論があるんだけどね」とおっしゃっていらっしゃったので、実はお話を聞きたかったのだが機会を逃してしまった。しかしいい体験が出来ました。皆さん本当にどうもありがとうございました!!!



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