日々雑感 2006年1月

ハイテクの力でなんちゃって「仕事の出来るサラリーマン」に変身

会社の若者がWillcomのW-ZERO3を買って、見せびらかしていた。海外で言うならBlackBerryに近いが、電子メールと電話とウェブブラウジングが全て出来る、優れもののPDAである。知らなかったのだが、手に入れるためには一部の小売店では抽選で当選しなければならないほどの人気だそうだ。
私の会社は都心からは若干離れたところにあり、顧客訪問するには半時間ほどタクシーに乗っていかなければならず、いつも時間がもったいないなあ、と思っていた。また、ラップトップでは何かネタを思いついて書き留める、というにはちょっと大げさすぎたので、後輩が見せびらかしているのを見て、つい心を動かされてしまった。

先週の土曜日の朝、ふらっと新宿のヨドバシカメラに行って、どんなものか見てみようと思ったら「既に売り切れ」との張り紙がエスカレータ横に。しかし、売り場に行ったら「在庫あり」と書かれているではないか。誰にでも買える訳ではない物が買える、というのには極めて弱いたちので、試しもせずに衝動買い。4万円の出費である。ちなみに10時過ぎでまだお客さんもまばらな店内で、見つけてすぐに購入したものだから、私が来る以前から手にとって眺めていたおじさんも無くなったら困ると思ってか、慌てて購入に踏み切っていた。

文庫本よりもぶ厚いマニュアルと対決しなければならないが、使い慣れてみると、これが結構な優れもの。出先でぱっと思いついたアイデアもすぐメモ帳にメモすることが出来、空いた時間を有効活用することが出来る。外出先から本HPを更新することなんてお茶の子さいさい(死語)。一番便利なのは、会社のOutlookのメール、スケジュール、連絡先が同期できることだ。未読のメールをタクシーの中で読んだり、その日のスケジュールを外出先で確認できたり、仕事の連絡先をすぐに検索できたり。まるで「出来るサラリーマン」に変身したかのように仕事がはかどる。また、自宅ではPHSではなく無線LANからインターネットにアクセスして、ベッドで寝転がりながらその日食べた夕食について本HPの掲示板にアップする、なども簡単。パソコンだと寝転がりながらHPの更新は出来ないし。極めて便利で、とても気に入っている。さすが最近の大ヒット商品は出来が違う。

ただし、若干不満な点も。まず、プロセッサの処理速度が遅い。画面を縦表示から横表示(写真は横表示の状態)に変えるタスクの処理に、少し時間が掛かる。また、インターネット接続も、通信速度のせいでなくプロセッサの処理速度のせいでブラウジングに時間が掛かる。特に無線LAN環境下だとラップトップより相当遅い。ただ電池の消耗を考えるとあまり高性能なプロセッサは使えないので、この辺はトレードオフかもしれない。電池はPHS経由でインターネットに常時接続していても、一日問題ない。

手書き入力も、認識率がかなり高いために相当便利。手書き入力用のスタイラスペンが、実家で犬に噛まれてしまってぽっきり逝ってしまったのを見つけて結構悲しかった。しかしAir H"よりも数倍優れもの。ちなみにUSBケーブルをつなげばラップトップパソコンに接続してPHSモデムとしても使える。さすが大ヒット商品は違う。頑張れ新生Willcom。

この記事へのコメント

ジャガーで初めての遠征

初めてジャガーで遠征した。目的地は伊豆。いつもは3号線経由で東名に入るのだが、久し振りに用賀まで行ってみたら、東京インター手前にスタバのドライブスルーが出来ていてびっくり。前からあったらいいな、と思っていたので、嬉しい驚きだった。
まだオドメーターが2000km程度で慣らしが終了しておらず、工ンジンの性能をフルに引き出すことは出来ないが、回転数上限を4000に心の中で設定して、御殿場を目指した。試したかったのは高速域での静粛性と、一般道ではマイルドに感じられる加速が暴力的なものへと変わりえるのかというポイント。後者は慣らし運転中なので試すにも限界があろうが、やはり大井松田の分岐からどれだけ踏んでいけるか試してみたくなるのが人情である。本当だったらターンパイクを走るのだが、先週の雪が残っているようなので遠慮した。 しかし、好天にも恵まれ東名は若干交通量が多く、厚木までは不本意な速度域でのドライブを余儀なくされた。厚木手前で996を発見し、追いかけて見るも小田原方面に分岐していってしまった。しかし前方にS500が。追いかけると猛然とかわして行こうとするので、圧迫感を与えない程度の車間距離を保ちながらついていくことにした。

先日ダイムラークライスラーの広報の方とお話しする機会があり、クルマの加速性能について議論したのだが、時速100kmから150kmまでの加速がどれだけ速いかが重要であるという話になった。日本における通常の状況で、高級車あるいはスポーツカーがその優位性を他車に見せつけるには、その速度域での加速性能が一番重要であり、そこで差がつけば通常戦いを挑んだドライバーは戦意を喪うことになるから、というのがその理由である。これは念のためだがメーカーとしての考え方ではなく、個人的な議論であることをお断りしておくが、単純に高級車が高い性能を追い求めるのと、その高級感を人が感受することは若干のずれが生じるという、良く考えると当たり前の事実を改めて認識させられた。

話を戻すと、高速での静粛性については十分満足のいくものだった。6段ATの2000回転で、130km/h弱程度。極めて静かである。若干風切り音はするものの、気になるレベルではない。ハーシュネスのきつい首都高では車内で若干高周波で共振するノイズが気になったが、東名では全く気にならなかった。
加速については、やはり4000回転まででは迫力不足。キックダウンさせても4000回転でシフトアップしてしまう。早く慣らしが終わって、スポーツモードでの変速を試してみたいものだと思う。S500は気合が入っているように見えたのだが、厚木の先のオービスを超えたあとはジャガーのパワーバンドに入れるまでもなくちぎってしまったので、つまらなかった。
大井松田の分岐から右コースを走った感想は、ロールがかなり抑制されていて、踏んで行っても不安にならない。300Rの表示があると、アルファではガスペダルから足を離してしまったが、ジャガーだと積極的に踏んでいける。ポルシェだとアンダーが出そうで怖いのだが、ジャガーは(ポルシェも同様だが)ガスペダルに力が加えて安定させていけば、アンダーステアを感じることがない。また、ブレーキディスクとパッドを交換したばかりであるということもあって、ブレーキの踏み応えがしっかりしている上にしっとりしているのも嬉しい。ちょっとブレーキダストが気になるが。
燃費はアルファとあまり変わらず、山道と高速をあわせて8km/l程度。

アルファだとなかなか入れてもらえない渋滞時のレーンチェンジも、気のせいかもしれないがすんなり譲って貰える気がする。やっぱり893な感じがするナンバーにしたせいもあるのだろうか。帰京の際伊豆スカイラインを通ったのだが、積極的に踏んでいって前の車に詰まると、「そこで譲られても」というようなところで道を譲られるので、逆に結構危険だった。

両親が一度乗ってみたい、というので伊豆高原から伊豆長岡の「ひょうたん寿司」まで行くことにした。冷川峠では雪がたくさん残っている上、路面が濡れているので結構スリリングな状態。慎重に走るが恐ろしい目にあうことはなかった。親は後部座席に収まり、エアサスのせいか姿勢が安定していることと、静かなことに感銘を受けていた。アルファはブレーキング時に姿勢変化が大きかったことを考えると、相当文化的になったといって良いかもしれない。

結局2日で500km程度走ったが、全く不満を感じなかった。ランバーサポートのせいで腰痛にもならなかったし。若干エアコンのブロアーの音が大きいかな、と思うのと、最近の車の割にはインフォーマティブでないメーター周りが気になったが、後者はもうジャガーが他車をある意味超越してしまっている部分でもあるので、あえて文句は言うまい。

Lexus長屋氏からの返信

先日レクサスのブランド企画室長である長屋明浩氏からメールを頂戴したことをご報告した。その中で、「折角メールを頂戴したので、中途半端なことを書きたくなく、一生懸命連休中に自分の考えをまとめて長屋氏に返信した。読んでいただけると幸いなのだが。」と書き記した。そうしたら先日、長屋氏からまたご丁寧な返信を頂戴した。
北米市場でのマーケティング上極めて重要なデトロイトモーターショーが年初にあったので、大変お忙しい中だと思われるが、そんな中時間を割いていただいたことに本当に恐縮してしまう。
勝手にこちらで彼からのメールを全文転載するのも失礼なので、私が彼に出したメールの趣旨と、それに対する彼からのご回答を簡単に以下記すことにする。

私からのコメント。

  • 批判をして気を悪くされたかもしれないが、基本的には既存の欧州のブランドの牙城に戦いを挑むレクサスというブランドの壮大な実験を応援している
  • 長屋さんの作りたいレクサスはハリウッド映画で描かれる日本のような、欧米人に媚びたクルマではないはず
  • レクサスブランドの背景となっているのは日本の文化であるとのことだが、私の考える日本発の文化の代表例とはウォークマンやカラオケ、おしぼり、暖かくなる便座など。世界中どこに行っても「これがあってよかった」と思われ、使っている人はそれが日本人によって発明されたことを意識しないようなもの。日本人の創意工夫やホスピタリティ(豊臣秀吉がぞうりを温めたような)を示すもの
レクサスに展開可能な日本発の文化の具体例としては、

  • トヨタのカンバン方式を極限まで生かして納期を徹底的に短くしつつ徹底したパーソナライゼーションを目指し、他のブランドにはまねの出来ないような「自分だけの一台」というプレステージ性を効率よく実現すべき
  • イタリアやイギリスのクルマの内装は上質だが、耐久性・実用性を犠牲にしている部分が大きい、トヨタのテクノロジーで質感と実用性を兼ね備えた素材(例えば汚れが簡単に落ちるがすばらしい手触りと耐久性の白い革シートなど)を開発できないか 高級車だからといって旧来の顧客層向けの重厚さ一本やりのインテリアではなく、LFのような超モダンなエクステリアのクルマには超モダンなインテリアを

結論。日本の文化を押し付けるのではなく、日本の技術を用いて、これまで存在していなかったユニバーサルに受け入れられる車を作っていくのがレクサスの存在意義であり、未来を提示することによって過去の栄光に頼る欧州のプレミアムブランドを過去の遺物としてしまうことが可能になると考える。

これに対して、長屋氏からの返答の要旨は次のようなものだった。

  • 無理をして日本を演出するのではなく、商品を魅力的にして必然的に出てくる日本的なものを大切にしている、それは「粋を極めることによりその本質が現れる」、すなわちミニマリスムである
  • 「徹底したパーソナライゼーション」には同感。レクサスはGlobalであると同時にIndivisualであるべきで顧客のそれぞれのニーズにこたえていくことがExclusiveであるということ、ただし体制整備には時間がかかる
  • 超モダンなインテリアを」という点については、従来の「クルマ」という既成概念から外れるような領域をも検討していく必要があると考える

私の結論に対しては、

まさにそれが「高級の本質」の意味、Redefine Luxury、高級車の新しい定義:これこそがレクサスの真髄である
というお言葉を頂戴した。

わざわざ一素人のHPに書いてあることに丁寧にご回答くださるほど、レクサスブランドに長屋さんが「Ownership」を感じていらっしゃるのだな、と強く感じた。手前味噌だが、積極的に情報発信を発信していると、思わぬ反響があることがわかってうれしかった。

人生4度目の納車

ようやく我が家にXJ-8 4.2がやってきた。昨晩は興奮して寝付けず、朝起きたら目がウサギの目のように充血していた、というのは真っ赤な嘘で、12時前に既に爆睡。人生で4度目の納車だというのに。
会社に午後7時に納車してもらい、ガリバーのK氏から丁寧な説明を受けた。実車を見るのは初めて。プラチナのジャガーを改めて目にすると、美しさに改めて惚れ直した。

バンパーの傷と塗装波も、コーティングをしてもらったお陰で全く気づかない。石跳ねの痕もない。ドアを開けると、革シート特有の濃厚な甘ったるい香りが残っていて、ほとんど新車といって申し分ない状態での納車となった。

仕事が残っていたので帰宅したのは10時過ぎ。遅めの夕食を軽く摂り、次の日は東京でも雪が積もるとの予想だったので、家人を乗せて首都高へと軽く繰り出すことにした。

愚妻は早速後部座席に収まり、足元の広さや照明の演出に感心して、リアマルチメディアステーションをいじっているうちに、「旦那度」の高さに打ちのめされたらしく、突然津川雅彦の物まねを始めた。

私を運転手に見立て、「ちょっと、XX君、なつみ(どうやら愛人のつもりらしい)のマンションまでやってくれるか」「(マルチメディアステーションで電話を掛ける振りをしながら)おお、なつみか、今からマンションに向かうさかい、お茶の一つも淹れておいてくれんか」「今度新しい車でゴルフと温泉行かんか、なつみ、なあ、ええやろ、ハンドバッグ買うたるさかい」

うるさいっつうの。納車されたばかりの人の車の後部座席で、黒革の手帖ごっこしなくていいですから。

愚妻の感想。

  • 加速するときに後ろに沈み込まなくて安心して乗っていられる。996に試乗したときは沈み込みが強くて乗っていて怖かった。我が家のポルシェ号はそんなに沈み込まないけれどやはりジャガーの安定度はぜんぜん違う
  • 大きな車だけれどハンドルが凄く切れるのでびっくり
  • 後部座席に座っていると、照明の演出やリクライニングシートなどで凄くおもてなしされている気がする
アルファ号は前輪のロールを大きめに設定することで、軽快なハンドリングを演出していたが、ジャガーはむしろあまりロールしないポルシェのコーナリング感覚に似ている。 4号線上りの代々木の連続コーナーで踏み込んでいっても、エアサスのお陰で大きな手で上から押さえつけられているかのような安定感。サスの沈み込みと、ダンパーの伸びの制御が極めて上手くできている印象を受けた。狙ったラインから外れず、コーナリング終了時にも勿論不快な揺り戻しがないため、つい早めにガスペダルを踏みたくなる。
また、300馬力オーバーの車ではあるが、出力のカーブは非常にマイルド。ガスペダルを大目に踏み込んでも、乗っているものに重力加速度を強く意識させないようなマナーで加速していく。また、ブレーキも踏力にリニアな反応をするというよりも、踏んでいくと効きが強くなる感じ。やはり自分で運転しても楽しいけれども、後部座席に収まる人の居心地を意識して出来ている車なのだな、と強く思わせるものがある。


あと気に入ったのがシート。喩えて言うと、はちきれんばかりの餡が上質の薄皮に包まれているお饅頭、といった感じか。ぼってりとした張りの強いシートで、ランバーサポートのせいもあって、最近腰の痛い私が1時間半ほど乗っていても腰にはぜんぜん響かなかった。

静粛性にも感心した。かつてジャガー青山で試乗をした際、タイヤの消耗のせいかロードノイズが気になったが、9分山のピレリP6000だと本当に静かだった。どれぐらい静かだったかというと、自分の声がフロントガラスに反響している残響音が聞こえるぐらい静か。勇ましかったアルファ号とは比べ物にならない。ただし、C2を走って路面の継ぎ目を越えているうちにどこかからほんの一瞬だが高周波のびびり音が聞こえてくるのが気になった。

結局、夜の首都高を走り回るとオドメーターは2000kmを越えてしまった。週末どこかに行かれれば、と思うものの、日本の天気予報は優秀で、やはり雪。早く長距離ドライブに引っ張り出したいものだ。

明日クルマがやってくる

明日、ついにジャガーがやってくることになった。オークションで落札してから7営業日以内に関係書類がガリバーに届くはずだったのだが、正月挟みだったので思いっきり期限ぎりぎりにしか書類が届かず。それから名義変更を行ない、ジャガーに点検整備に出し、本日整備終了。納車前にバンパーと右後ろドアを磨いて、明日の納車となる模様。

ガリバーのK氏からメールが来て、ブレーキローターとパッドの交換が必要との報告があった。走行2000km未満なのに何故?メーター巻き戻しが行われていないかどうか簡単にチェックする方法として、走行の割にブレーキローターとパッドに深い傷がついているかどうか見るという対策があったが、まさか?と思った。しかし、当たり前だがオークションもの、ディーラー整備もの、ガリバーものということで巻き戻しのわけもなく、単純にあまりに乗られていなかった車なのでローターが錆び付いて、ブレーキングのたびにキーキーうるさかったので交換することになったと聞いた。(というか消耗部品なのでガリバー負担で交換してもらったのであろう。ありがとうございます。)

昔は車が来る、と思うととっても興奮して前の日眠れなかったりしたものだが、最近はそのようなこともめっきり少なくなってしまった。やはりどんどんすれてきてしまっているのだろう。夜も寝られないぐらい興奮することがもしあればなんだろう、と考えると、なかなかなくなってきていることに気がつく。何とかして物事に対する情熱を取り戻したいものだ。

納車前に興奮しなくても、アルファが引き取られていくときには少し感傷的な気分になった。思い出が一杯詰まっている、というほどではないものの、でも3年間を一緒に過ごしたわけだから。K氏はあっさりアルファを引き取っていかれた。ちょっとさびしかったので、記念撮影を最後にした。そういえばアレーゼ日本橋で、納車時に大塚社長自ら記念撮影をしてくださったのを思い出す。

しかし、車にも結構な個人情報が詰まっていることに改めて驚かされる。車検証には所有者の名前、住所が出ているし、カーナビのメモリーを消去しないとすごいことになる。 HDDにセーブしてあったMP3のファイルでどんな音楽を聴いていたのかばれてしまうし、当然自宅もどこだったか分かるし、走行の軌跡も記録されているので最近行った場所までばれてしまう。皆さんちゃんとメモリをリセットしてから売りに出しているのだろうか???
最近後輩がカイエンSを中古で購入したのだが、前は奈良の会社社長名義の車で、HDDにはヘビメタ系の音楽ファイルがたくさんセーブされていたので恐らくぼんぼんが運転していたのだろう、などと簡単に想像がついてしまった。結構恥ずかしい。

こんなことを書き散らかしておいて、実は今晩寝付けなかったりすると照れますが。

ドライブ食べ歩きで行ってみたい店

雑誌などを読んでいると、東京の店についてはたくさんの食べ歩き情報が出ているが、少なくとも私が読む雑誌には東京「近郊」あるいは「日帰り圏」の旨いところ情報はあまり出ていない。折角景色のいいところに出かけても、おいしくないものを食べさせられるとちょっとショックである。最近は長瀞でまずい蕎麦を食べてしまった。というわけで、読んでいる雑誌にちょっと気になる店が出ていたら、簡単にメモ形式でアップロードしていくことにする。まだ行っていないので、あくまでも伝聞情報、ということで。そば、鮨、ステーキに関しては極めて関心が高いので、いい店がありましたら少々遠くてもぜひメールでご教示ください。車そのものを楽しむのではなく、車のある生活を楽しむ、のがモットーですので。

笠間 「むぎとろ量深」(紹介元:三越お帳場通信)

笠間稲荷神社のすぐ脇にある本格日本料理店。地元の野菜と大洗港で捕れた新鮮な魚、麦とろご飯が笠間焼きの器に盛られて出てくるそうだ。笠間には笠間城、茨城県陶芸美術館春風萬里荘(江戸初期の建築物、魯山人が晩年をすごしたアトリエで笠間日動美術館分室)がある。
月曜定休、11:30-14:00 17:30-21:00 0296-72-9333
ちなみに茨城県の旨いもの情報については、 読売新聞のタウン情報紙のHPが参考になる。

箱根界隈の旨い店(紹介元:SPA! Auto Club Vol.418)

SPA!はいい意味でくだらなくて毎週つい買ってしまっているが、その中で鴻上尚史のエッセイや福田和也と坪内祐三の対談などと並んで毎週楽しみにしているのがSPA! Auto Clubである。そこで、箱根に毎週のように繰り出している自動車プレス関係者のお勧めの店が出ていた。

御殿場 そば「砂場」

清水草一氏ご推奨。そういえば昔渋滞解消の秘策を考えて、氏のHPに掲載してもらったこともありましたねえ。彼は機会があるとここに立ち寄っているそうだ。
火曜、第二第四水曜定休、11:00-18:30 0550-83-8292 Map

箱根強羅 とんかつ「里久」

「自動車プレス業界一のグルメ」と自他共に認める西川淳氏ご推奨。鹿児島産の黒豚を使い、パン粉は毎朝食パンから作り、ラードはポーランドから取り寄せるというこだわりの店。裏メニューの角煮はどっちの料理ショーからも取材依頼があったそうだ。
木曜定休、11:00-14:30 17:00-19:30 0460-2-8622 Map

箱根湯本 洋食「木のぴーハウス」

こちらも西川淳氏が太鼓判。ボリュームたっぷりの洋食が食べられるそうだ。ジャンボハンバーグは何と400gもあるらしい。
月曜定休、11:30-14:00 18:00-21:00 0460-5-5156

箱根千石原 中華「太原」

カメラマンの柏田芳敬氏ご推奨。気軽に入れる佇まいなのに、出てくる料理はどれも本格的かつボリュームたっぷりでコストパフォーマンス良好だそうだ。夏のシーズンには別荘に来ている著名人の来店も多いらしい。
木曜定休、11:00-14:30 17:00-20:30 0460-4-5282 Map

小田原 とんかつ・刺身「かつ平」

麦豚の霜降りロースを使ったとんかつ定食が看板メニューだが、小田原港にあがった天然物地魚が旨いらしい。素材を厳選しているそうなので、業者も対象の厳しいチェックにびびりながら納品に来るらしい。とんかつと魚が好きな私にはぴったりかも。
水曜定休、11:00-13:30 17:00-20:30 0465-48-3973 Map 

ここ半年で最も心に残った本:「シャドウ・ダイバー」

赤坂の金松堂書店は、橋本元首相を始めとした著名人が通うことで有名だが、この書店の推薦する本にはあまり外れがない。ふと立ち寄ったときに「この本を読まずにどうする」ぐらいの勢いで店頭に置いてあったのが、「シャドウ・ダイバー」という500ページ強の本だった。

「シャドウ・ダイバー」は、百戦錬磨の深海ダイバーが、ふとしたことでNYの目と鼻の先にUボートが沈没しているというこれまで誰も知らなかった事実を突き止めたが、そのUボートは沈んでもなお正体を明かすことを拒み続け、危険すぎる深海域のため何人も死者を出しながらも男たちが挑戦する過程を描いた本である。

この本の主人公の一人であるチャタトンは、若い頃自分の目で何が世界で起きているかを知りたいという欲求に衝き動かされて、衛生兵としてベトナムへ向かった。それまでは後方の病院で看護活動をしていただけの18歳の若者が、周囲の反対を押し切って南ベトナム行きの飛行機に乗った。

ベトナムに来て2日目に、前線の衛生兵が戦死し、実戦体験のないチャタトンが最前線のジャングルへと向かうことになった。部隊は新入りの彼のことを信用も、信頼もしていなかった。部隊のリーダー格が、ベトナム兵によって狙撃され、見通しの良い水田の上で一人苦痛と戦っていた。ベトナム兵は彼に止めを刺すことはせず、助けに来るはずであろう衛生兵を狙っていた。衛生兵を倒せば部隊の士気が下がることを彼らは知っていたのだ。

古参の衛生兵は狙撃されたリーダー格を見殺しにした。古参兵は自分が助けに行くと格好の標的になることが判っていたのだ。部隊の非難を浴びても、彼は動かなかった。
それを見たチャタトンは、「自分が行く」と心に決めた。まだベトナムに来て2日目だというのに。周りも驚いたが、一番驚いたのはチャタトン自身だった。「自分がどんな人間か見てやる」。ベトナム兵からの銃弾が降り注ぐ中、その衝動だけが、負傷した部隊のリーダーのいる遮蔽物のない水田のど真ん中まで彼を推し進めた。

自分の目で確かめたい、自分の限界が知りたい、という一心で、チャタトンは水面下70mの深海に眠る第二次世界大戦中に沈没したUボートの正体を探るという、危険極まりないレック・ダイビングを続ける。時には視界ゼロ、水圧のせいで窒素酔いが起こり正常な判断が出来なくなる中、ダイバーに絡まりつく断裂した管や、頭上から落ちてくる障害物を避けないと、生きて再び水面に上がってくることはできない。最後にこのUボートの正体が明らかになる直前には、彼は本当に生きて帰ることが出来ない寸前のところまで行った。その危険は予測される死に至る危険の一つだったが、彼の真実を知りたいという衝動により、彼は生死を賭けた行動に出る。

もう一人の主人公であるコーラーも、自分に流れるドイツの血によって、沈没したUボートの乗組員の運命を解明することに強い使命感を抱いていた。戦没者に思いを馳せ、沈没の経緯を明らかにし、遺族にそれを伝えることが彼の義務だと感じていた。誰も彼にそんなことは強制しなかったが。彼は、チャタトンとともに歴史の誤った認識を訂正し、その事実を遺族や、Uボートに急病のために乗れなかったため命を取り留めた元乗組員に伝えるためにわざわざドイツまで飛んだ。

チャタトンもコーラーも、ある種の衝動によって、命を賭け、人生を費やして自分の設定した目標に挑んだ。Uボートの正体を明らかにすることなど、他人の目からすればどうでも良いようなことだったかもしれないが、彼らにとっては人生の一大事であり、他の何事よりも没頭する価値のあるものだった。
この本を読んで、わが身を振り返り、「自分にそのような衝動がやってくることはあるのか、やってくるとするとそれは何なのか、やってくるのではなく、自分から掴みに行かないとそれは手に入れられないのか」と強く疑問に思った。

今の自分には、自分という人間がいったい何者かを知るために、命を賭けるということはできないように思われる。また、自分の人生で何を成し遂げるべきか、ということを考えず、日常に流されてただ給料が良いから、という理由だけで今の仕事を続けているだけの気がしている。自分が死ぬ時に、悔いの残らない一度だけの人生を歩んで来られたことを感謝できるのだろうか。この本には手に汗握るスリルを覚えさせるところもあれば、人生の儚さに思いを及ばせるところもあり、また人間ドラマに溢れた感動的なところもあって、様々な要素が一体となっている。休暇中の旅行先で読んだせいもあって、寝る時間が惜しいぐらいだった。私にとっては自分の生き方を改めて考えさせられる本だった。

裏技使って激安(?)ジャガーを購入

アルファ号の後継者(車)が唐突に決定した。Jaguar XJ-8 4.2である。アルファは楽しい車だが、日本の車社会のヒエラルキーの中でのポジショニングに難があった。どこに行ってもボーイズレーサー扱いされてしまうのだ。高速道路であおられるし、遅い車にもなかなか道を譲ってもらえないため、必要以上にアグレッシブな運転を余儀なくされることが多かった。特にBMWオーナーの一部には、アルファに追い抜かされることを断固拒絶する層がいて、やたらと好戦的になる連中がいたことには閉口させられた。ポルシェだったらBMW3シリーズにあおられることなどほとんど無いため、「人は見た目が9割」というのも納得である。
(因みに左の写真はwebCGからの借り物です、念のため)

正直メルセデスのCLSにも相当そそられたのだが、自分の好きなエクステリアとインテリアの組み合わせで新車を発注すると、12月中旬時点で納車は半年先になると聞かされて熱が醒めた。私の好みの、アラバスターホワイトとベージュ革の内装の組み合わせ、というのは日本で人気が無いらしい。見込み発注はアラバスターホワイトと黒革の組み合わせがほとんどで、しかしそれでも納車に時間が掛かるらしい。シルバーと黒革の組み合わせは人気が無いらしく、納車も早い上に値引きもしてくれるといわれたが、新車で折角買うのに自分の好きでもない車を買う理由が見つからず、結局断念した。自分の好みでもないお仕着せの組み合わせに、新車プレミアムを払う理由はないでしょう、やはり。そういうわけでCLSは中古車市場でも品薄感が強く、新古車の売り物もあまり無いかあっても新車に近い強気のプライシングがされているものが多かったために、見送らざるを得なかった。

何故ジャガーにしたのか。理由は、アルミモノコックボディであることもさることながら、流麗なエクステリアに惹かれたこともさることながら、私の好きなベージュ革のインテリアであることもさることながら、一番の理由はAffordabilityである。というとかっこつけ過ぎだが、日本語で言うと、安いのだ。新古車が。

結局購入したのはXJ-8 4.2なのだが、新車は1075万円のプライスタグがついている。諸費用はおよそ車両本体価格の8%程度なので、乗り出しで1150万円程度だろう。私が買ったのは、2004年3月登録の走行1825kmの新古車。お値段は、新車の乗り出しの3分の2以下。それも中古車のプライスタグではなくて、全て込みの値段である。登録から一年半で、ほとんど走っていなくて、400万円以上値落ちするなんて、お買い得感満点である。まあ当然手放すときも、それなりの覚悟はいるはずなのだが。それにしても通常のXJシリーズの最上級車で、カーオブザイヤーのMost Advanced Technologyを受賞した車である。この車は、やはり新車で買う車ではない。

実は、ジャガー青山で一度XJ-8 3.5を試乗させてもらったことがある。ホワイトオニキスの外装、ベージュ革の内装の組み合わせで、青山から自宅まで往復させてもらった。外装色と内装色の両方が明色系というのはあまり日本では受けないようだが、私は好きだ。とても華やかな感じがするので。そういえばZ3も水色のメタリックの外装色とベージュ革だった。メーター周りはそっけないものの、良質のウッドパネルとシートの革は、やはり英国車であることを乗る者に強く意識させる。
走りのほうはというと、アルミボディの軽さがもたらす重力加速度と、背中を押し出すトルクの厚みに感銘を受けた。試乗車は、走行距離が3万km弱を越えているジャガー青山の役員車だったので、タイヤの消耗から来るロードノイズが気になったことと、若干ブレーキの利きが甘いこと以外は、他に試乗したA8やCLSと同等以上に思えた。A8は同様にアルミボディを持つが、何となく硬すぎる乗り心地を覚えさせるものがあった。ジャガーはサスペンションの味付けがアウディよりも柔らかいためか、ゆったりとした乗り味だった。CLSは7速ATの出来のよさに感銘を受けたが、かっちりとした無難な車、という以上の特筆すべき印象を受けなかった。試乗した道が混んでいて、あまりいろいろ試せなかったこともあるかもしれないが。

ジャガーで一番気に入ったのは、乗っていてゆったりとした気にさせることである。乗り味だけでなく、華やかなインテリアに囲まれて、ウッドステアリングを握ると、目尻を吊り上げて人を押しのけて走ろうとは思わないのだ。何だかおおらかな気分にさせられる車なのだ。アルファ号だとそうは行かない。

話を戻そう。こんなに割安に低走行車を手に入れられたのには秘密があった。実は会社の同僚に大手中古車チェーンのガリバーの方を紹介いただいて、中古車オークションに参加させて頂いたのだ。
ガリバー環八荻窪店店長のK氏に「CLS、E55、XJ、A8の低走行車がオークションで出てくるようだったら連絡下さい」とお願いしたところ、様々なクルマの情報がメールで送られてきた。情報を頂いたらまずオークションに参加するかしないか、参加する場合は乗り出し(全て込みの値段、ここが重要)でいくらまで出す気があるのかを伝える。あとはK氏にお任せして、乗り出しの価格から彼らが見込んだ登録諸費用と収益を差し引いた値段を上限に、入札に参加することとなるわけである。
新車の乗り出し価格からいくら引いた値段だったら買ってもいいか考えて、低めの札を入れて落ちればラッキー、落ちなくてもまた次を狙うというやり方でいいわけなので、高値で掴まされることがないから安心できる。あんまり非現実的な値段で指すのも意味が無いので、それなりの値段で入れなければならないのは言うまでもないが。
商売は何でもそうだが、在庫リスクは極力とらないほうが良いに決まっている。中古車屋が中古車の在庫をとる場合は、仕入れるためのファンディングコスト、タイムディケイ(自動車税や車検など、時間が経過するにつれて失われていく費用)、そもそも買い手が見つからないリスクなどさまざまなリスクに曝されるが、オークション代行のみであれば在庫を取らないため、上記のリスクがなく、手間賃だけである。資本効率がいいことこの上ない。従って、われわれ購入する側としても、在庫の車を買う場合よりも業者に払うマージンは少なくてよくなるメリットがある(はずだ)。
ちなみに、NATUMEで全く同じ時期に登録されたXJ-8 3.5、走行距離も1000km強という3.5と4.2の違いだけの車が売られていた。価格は635万円。乗り出しだと675万円程度だろうか。3.5と4.2のプライスタグの差は160万円あることを考えると、私の買った値段はやはり薄いマージンだから有り得た値段だろう。3.5の値段に僅か足すだけで、4.2を購入することが出来た。
ガリバーを通じてオークションに参加させてもらったので、ガリバーの保証もついている上、3年間距離無制限のジャガーケアも継承できるというので安心である。

上が私が落札したクルマの明細、いわゆる入札書である。評価点は6点が最高点、内装はSが最高ランク。このオークションの前に、この車が別のインターネットオークションに出た際の評価点は6で、内装はSランクだった。今回はインターネット入札ではないため、評価が辛めになったらしい。
クルマの評価のところにあるA1というのは微小な傷、Eというのは塗装波(若干のムラ)である。私が提示した乗り出しの値段には、これらの点を直してもらう費用も含まれている。ジャガーは日本に陸揚げしたときの点検が甘いらしく、私が入札書を見せてもらったいくつかの車でも塗装波があるものがあった。通常はインポーターが手を入れてからディーラーに出荷されるのだが。新車で買って、塗装に波がある場合もあるわけだから、皆さん納車時にはじっくりと車を観察してみてください。

乗り出しの値段の中には、さらに自分の希望するナンバープレートを取得する費用も含まれているので(もしかすると無理をお願いしているかもしれない)、柄の悪い人が良くつけているゾロ目のナンバーでお願いした。上品なクルマなので、高速道路でもしかしたら遅い車にどいてもらえないかも知れないと思い(さっき「ジャガーを運転するとおおらかな気分で運転できる」と書いたばかりだが)、ナンバーだけはやくざな感じにした。ジャガーはノーマルが一番だと思っているので、アルミホイールを変えたりローダウンにするつもりはさらさらない。手を入れたとしてもリアウインドーにスモーク貼る程度だろうか。

年末、正月ばさみなので印鑑証明その他の書類が手に入れられず、納車は1月中旬になる模様。ちなみにアルファ号の引き取り価格は150万円だった。こちらもK氏に頑張ってもらった。アルファもいい車だった。いい人に引き取られるといいのだが。
ジャガー青山の営業のI氏は極めて誠実な方だったので、彼には申し訳ないことをした気がしている。アウディの勘違い若造の営業は言うに及ばす、ヤナセの営業よりもI氏の対応はしっかりしていて感銘を受けた。やはりブランドで苦労されていらっしゃるのであろう。でも新車は買えんでしょう、ジャガーの値落ちでは。またガリバー環八荻窪店店長のK氏にも今回大変お世話になった。車庫証明から、登録から、全てお任せしてあの値段というのは、本当に何だか申し訳なくなってきてしまった。アルファの引き取りもやっていただいて感謝、感謝である。
また納車され次第レポートします。実は安物買いの銭失いだったりして。


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