走行距離 30,031km
愛車の保険の更新がやってくる。念のためだがポルシェのほうだ。最近はインターネットでさくさく見積もりが出来るので、いろいろ試してみようと思って様々な会社のHPをトライしたのだが、どんどん憂鬱な気分になってきた。なぜかというと、車両保険に入れないのだ。96年式のポルシェでは。
現在加入しているのは三井ダイレクトで、こちらは継続できるのだが、その他の保険会社では車両保険の取扱がないか、あるいはインターネットでは見積もりが出ない。三井ダイレクトが今後方針を変更して、車両保険の継続を断られたら、将来どうすればいいのだ?
試してみたのは以下の会社。
上記の保険会社で、インターネット上で車両保険に加入できる(あるいは見積もりが出来る)ところは1社もなかった。ということは、我々の選択の幅は超狭く、将来車両保険の引受をやってくれる保険会社が絶滅する可能性もゼロではないということだ。
と思ったが、他にインターネット上で車両保険の見積もりが出来て、実際加入できる会社を発見した。損保ジャパンである。しかし、三井ダイレクトとほぼ同様の条件で見積もりを作ったら、3-4万円ほど三井ダイレクトのほうが安かった(9万円弱)。ちなみに条件は、車両保険フルカバレッジで全損時505万円、免責金額10-10万円、対人対物人身傷害無制限で搭乗者傷害2000万円、特約は基本ゼロという組合せ。ちなみに次回は15等級となる。
実際試しておかしかったのは、高級車やスポーツカーは引き受けておりません、と試算した後に出てくるAXAダイレクトはポルシェそのものが駄目かと思ったのだが、カイエンだったら問題なく引き受けていたこと。カイエン乗りの後輩は三井ダイレクトよりもAXAダイレクトのほうが安かったですよ、といっていたのだが、「お前の車は高級車でもスポーツカーでもないらしいよ」といったら相当凹んでいた。
昔は選択の自由が結構あった。少なくともJA共済はウェブでの見積もりは出来たし、実際加入できた。全労済もウェブでの見積もりが出来た。今は両方とも直接電話してみないと見積もりが取れないようだ。それは面倒くさいぞ。規制自由化で、どんどんチェリーピックされて低リスクの保険加入者しか車両保険に入れなくなってきた、というわけか。 ちなみに私はこれまで無事故で、保険金を請求するような機会は全くなかった。年間走行距離も3000km以下ないぐらいだから、低リスクの保険加入者とみなしてもらえないものか。でも、もし事故ったら相当ひどいことになるはずなので、これまではいいけれども今後無事である保証はないということなのかもしれない。
ただし、ポルシェだから損害率が高く、保険を引き受けないというだけではなく、一般的に初年度登録から8年以上経った車は保険加入あるいは少なくともインターネットでの試算が難しくなるようだ。確かに、現在のサイクルでモデルチェンジしていたら、旧車の部品を取り寄せるだけで相当コストがかかってしまうに違いない。
ちなみに過去の加入歴は、
2001年3月まで 安田火災(現損保ジャパン)
2002年3月まで ウインタートウル・スイス(日本から撤退しチューリッヒに契約移転)
2004年3月まで JA共済
そして三井ダイレクトで現在に至るという感じである。最高値は2002年3月の14万円強、最安値は今度更新の9万円弱である。過去の情報についてはこちらをご参照されたい。そういえばかつてJA世田谷に会社から電話して、「共済課の安楽さんをお願いします」といったら、隣に座っている秘書が腹を抱えていてどうして?と思ったのだが、真面目な声で「恐妻家の安楽さんをお願いします」と言っているように聞こえて彼女のつぼにはまったらしい。
ちなみに一般の損害保険会社が代理店に払う手数料は18%程度だそうである。その分代理店からサービスしてもらっているかというと、相当疑問。JAやインターネット専売保険会社が安いのもさもありなん。
余談になるが、こんな新保険のアイデアはどうだろうか。
少子化で自動車教習所も儲からなくなっているはずだ。私が教習所経営者だったら損害保険会社と組んで、実際にどの程度運転技術があるのかを測定するプログラムを設定する。そして、ある一定以上の運転技術を持つドライバー(すなわち事故率の低いであろうドライバー)を識別し、安い保険料で自動車保険に加入できるようにする。
その測定プログラムは、運転免許試験よりもより実地に近いものにする。例えば緊急回避の反応時間を測定したり、縦列駐車を自分の車でいかに上手に出来るかであったり。
そして一定以上の運転技術を持つ人のみを対象とした自動車保険を売れば、保険会社も儲かるし、保険加入者も保険料を安く上げることが可能になるだろう。駄目ですか?このアイデア。
これまでは使用目的や予想年間走行距離、免許の色などで優良運転者の囲い込みを行ってきた。しかし、超へたくそなペーパードライバーであろうが、超運転が上手くて低リスクな運転者であろうが、「レジャー使用」「年間走行距離3000km以下」「ゴールド免許」というカテゴリーに入ってしまう可能性がある。これではいくらなんでもリスク細分型とはいえないのではないだろうか。