走行距離 14,890kmkm
本来であれば年末の帰省は車ではなく電車で行こうと考えていたのだが、テロ以降国内旅行が大人気で指定席が取れないと聞いていたことと、(実はこちらが最大の理由なのだが)暮れも押し迫った29日に頼んであったETCのカードがクレジット会社から届いたので試してみたかったこともあり、実家のある伊豆まで車で出かけることにした。
いつも通り山手通りを246まで南下して池尻から首都高に乗って東名を目指すルートをとった。池尻の入り口でETCを初体験できるかと思ったのだが、
ETCのゲートができておらず、少し損をした気分がした。仕方なく、使っていない灰皿に入れてある回数券を引っ張り出さなければならなかった。カーナビのディスプレーの裏に灰皿があるので、灰皿の中にしまってある回数券を取り出すのが難しくなってしまっている。
用賀から東京料金所に近づき、初めてETCを使うこととなった。私の希望としては、東京料金所で料金所渋滞が起きているのを尻目に、ETC専用のゲートを使ってあっという間に通過する、というのが理想であった。だが、12月30日の夜は東京料金所では渋滞はまったくなかった。少し気落ちしたが、ETC専用のゲートを目指した。しかし、どの位のスピードで通過できるか判らないので、かなり慎重に減速してゲートに入っていった。すると、ゲートの左右に青いLEDが点滅して、前に進むように促し、「通行可」というメッセージが前方に表示され、ゲートが開いて通過することができた。おそらくスピード的には20km程度までの減速で通過できたような気がする。2速からの再加速だった。非常に楽だった。
奥さんが隣に乗っていたため、どうだったか聞いてみたが、奥さんいわく「冬の寒い時に窓を開けなくて済むし、雨が降っている時にも濡れずに済むので便利」とのことである。一人で乗っている際も、ゲートに向かってシフトダウンしながら財布あるいは回数券を探し出してごそごそしなくて済むし、左ハンドルなので料金所のおじさんが出てくるまで待たなくても済むし、手を伸ばさなくても良いので非常に便利である。
前にも書いたが、料金所でおつりや通行券を受け取ったものを片付けながら窓を閉めつつシフトアップしてウインカーを出し、後方確認しながらハンドルを切って合流するというのを僅か10秒程度ですべてこなすのは超人的だと自分で感心しながら運転していたので、ETCのキットを取り付けたことでずいぶんと危険性が減ったのではないかと思う。しかし、冷静に考えると、料金所でまるでサーキットでのピットイン並に気が急くという私の性格が一番問題のような気もするが…。
その後、厚木インターで降りたときには、東京料金所のように青色のLEDの誘導があるものだと思っていたらなかったので若干困惑したが、問題なく通過でき、ETCのユニットが「料金は1250円です」と案内をした。小田原厚木道路でも、平塚と小田原の料金所をあっけなく通過することができた。しかし、真鶴道路ではまだETCのゲートが設置されていなかったため、再び少し損をした気がした。
ETCの取り付け自体には5万円弱ほどかかった。しかし、現在はETC装着車には2万円を上限とする料金割引制度があるので、実際の装着コストは安くなっている。通行料がカード会社から請求される時点で、割引されるはずである。確か、首都高で2割引の560円だったと記憶している。
装着するまでETCの手続きがどのようになされるのか知らなかったので、ご存知でない方のためにおさらいをしておくと、
ETCのユニット装着には車検証と印鑑(認印可)が必要
ディーラーやカーショップなどでETCを運用している財団法人に車のナンバーを登録する(そのあと認証カードのようなものが送られてくるらしいが、ディーラーが装着してくれたので私は見ていない)
それとは別に、車載用のETCカードをカード会社に申請する
およそ2週間以内にカード会社がETCカードを送付してくるので、車載キットに挿入する
以上で装着完了である。
私のような短気な人間にはぴったりのETCだが、ETCのアンテナをダッシュボード中央部に設置しなければならないのが結構不恰好である。そのうち、新車を買うとオプション設定で目立たないところに装着してもらえるようになるのだろう。まだ何度も使ったわけではないので、誤作動や作動せずといったことはない。料金所で完全にストップしてから前回でシフトアップしなくて良くなったので、若干の燃費向上(?)とクラッチをいたわる(?)効果もあるはずである。
カーナビとETCを装着したために、車の中が結構ごちゃごちゃしてきてしまった気がする。これでもオリジナルの状態から最小限のモディファイに努めてきたつもりなのだが。丁寧な仕事をしてくれる所に作業をお願いして、オリジナルの味をできるだけ残していこうと思っている。今の車は大変気に入っているので、売却を考えてというわけではないのだが、もう新車で手に入れることのできない空冷ポルシェを飼っている身としては、何となく義務感が働いてしまう。これもポルシェの持つ不思議な力だろうか。