カーナビなしで良く知らない街に行くことにした。目的は水戸の魚誠でアンコウを食べること。毎年恒例の行事である。
出撃しようとすると、路面の段差を拾ってなにやら異音が。最初はサスペンションのトラブルかと思って憂鬱になった。暫くいろいろ点検をしてみると、トランクを整理したときに荷物の収まりが悪く、段差で暴れたせいと判明。ほっとする。ポルシェは快調。4号、C1、6号を抜けて順調に常磐道を目指しひた走る。やはり空気が冷たいと調子が良い。
魚誠は7年ほど前に一度訪れたことが会って、前から再訪したいと思っていたのだが、いつも予約で一杯でその思いはこれまでかなわなかった。山翠に代わりに行くことが多かったのだが、いま一つ記憶の中にあるアンコウの味とは違っていたので、魚誠に行って自分の記憶が過ちでないことを証明したかった。
7000円のコースを注文。どぶ汁、供酢、あん肝、アンコウ鍋と雑炊、デザートという内容。供酢は酢味噌の味が旨過ぎてアンコウの味をだましているのかも、と思ってしまうぐらいだったが、アンコウだけで食べても非常においしい。淡白な魚なので少なめに供酢をつけて食べると、魚の味が良くわかった。美味。あん肝も東京で食べるのとは大きさからして違う。大げさでなく、普通のいなりずしぐらいの大きさがある。東京で食べるとなんとなく味がしないのだが、水戸で食べると味が濃い。臭みもなく、フォアグラとはまた違うのだがなんともいえない濃厚な味がした。ちなみにあん肝はかなり痛風に良くない食べ物らしい。
正直言って自分の運転で行くところではない。というのも鍋の前に供されるものをつまみに、豊富にそろっている冷酒か焼酎を飲みたいのだ。はっきり言って鍋に辿り着くまでに相当満足行く食事になっていたが、鍋を食べずに帰るわけに行かない。
鍋は味噌仕立てで、この店ではすべて鍋に盛られて火にかけるだけで、味噌を別に溶いたりはしない。鍋には肝も乗っていて、煮え立ってくると脂が赤く鍋の表面に溶け出して食欲をそそる。春菊、白菜などを食べながら骨の多いアンコウを頬張った。プリン、とゼラチン質が揺れる。骨の周りの肉を歯でかじりとって食べて、十分満足した。しかし、その後の雑炊がまた旨かった。アンコウのだしと、ほどけて細かく鍋に浮いている肝の味で、卵とじにした雑炊は格別だった。満腹だったのについお代わりをしてしまうほどの魔力。
味もそうだが、魚誠で良かったのはサービスだった。たちの悪いお客さんがいたのだが、若い女性なのに見事ないなしよう。ほかの客を不快にさせることなく上手に扱っていた。しかしいなせでないいい年した客が最近多いのは何故だろう。われわれに対するサービスが良かったことは言うまでもない。また知己に紹介するべき店が増えた。
とんかつ好きなので、とんかつを食べに行ってエビフライがあってもほとんどわき目もふらずにロースばかり頼んでいた。しかしとんかつの名店「すぎ田」では、東京一のエビフライが食べられると聞いて、奥さんにエビフライを注文させて、自分はロースを頼み、半分ずつ食べることにした。流石にエビフライ一本を二人で分けたわけではなく、二本頼んで分けたので念のため。
ロースも良かったのは言うまでもないが、エビフライは旨かった。身が弾ける様なエビが衣の中ではちきれそうになっていた。エビフライに対してはこれまで全くこだわりがなかったが、ちょっとエビフライに凝ろうかと思ってしまうぐらいだった。
アルファ号が12ヶ月点検を迎え、浜町のアレーゼ日本橋にピックアップに行くついでに何を食べるか。今日は大雪の予想。都心でも2〜3cmの積雪になるらしい。できるだけ早く家に帰らないと大変になると思いながら昼過ぎに出かけた。
浜町近辺は、日本橋、銀座、京橋、新橋と様々なところに寄ってから行くのに便利なところだ。先週も行った田原町のすぎ田を再び訪れて顔を売ろうかと思ったが、昨年の秋に寄って以来の新橋しみづで鮨を戴くことにした。
久しぶりのしみづである。嬉しくなって銀座線の新橋の駅から烏森神社の近くの店まで小走りで行ってしまった。
ガラリ、と引き戸を開けると昼間に一人で来るなんて珍しい、と驚かれた様子。久しぶりにお邪魔したにも関わらず有難いことに顔を覚えて戴いている。奥さんにしみづに行ったとばれたら怒られます、と言ったら清水さんは笑っていた。
実は行く前に電話してから出ないと入れないかと心配したのだが、杞憂だった。先客は年配の男性一人だけで、それも私が店に入るとお勘定をして帰っていった。
貸切りのしみづである。贅沢な。しかし天気予報が余りに酷いので、積雪を心配したお客さんは来られないのだろう。しかし貸切りはいくら何でも初めてなので、結構緊張した。というか、頼むとすぐに握って貰えてしまうので、何となく間が持たない。いつもは美味しくても「美味しいですね」などとは面と向かって言わないのだが、つい言わないといけないような変な気になった。
すみいか、小肌、赤貝、みる貝、たこ、さより、はまぐり、さば、と頼み、最後に非常に美味しかったたこをもう一度お願いしてお澄ましを飲んで帰った。たこは甘みが塩で食べると引き立つ。やはり季節のものは旨い。さばも同様。極めて力強い味。ビール一本を飲んで6800円は極めてバリューが高いのではないかと思う。自腹で行くならしみづというのが現時点での私の結論である。
汐留のポルシェセンターを覗き、スターバックスでコーヒーを飲んで、ゴルフショップを冷やかすなどして酔いを醒ましてから浜町へ向かった。
アレーゼ日本橋のサービスでは、Ferrari308の整備を行っていたので見学させてもらった。アルファだけではなく色々な車の面倒を見ているそうである。確かにポルシェ928もあったし、Koenigなどもあり見ていて面白かった。
まだ私の愛車は7800kmしか走っていないこともあり、特に問題はなかった。FF車なのでタイヤの前後のローテーションをやって戴いたのだが、ずいぶんとハンドリングの感触がしっとりしたのでびっくりした。ピレリのP-Zero Rossoなのだが、本当においしいところはあっという間に使い果たしてしまうのかもしれない。ローテーションが4000円、12ヶ月点検が12000円と税金、というのが今回の出費だった。
年末にHDDつきのDVDレコーダーを購入した。これが極めて便利。私のような短気な人間にはぴったり。パイオニアのDVR-710Hという10万円程の値段のものだったのだが、テレビ好きの奥さんにクリスマスプレゼントとして購入した。一部の人には「えらく即物的なプレゼントだねえ」と言われたが、最近の買い物の中では極めてバリューの高いものの一つだった。
CMスキップのボタンを一度押すと30秒早送りになり、CMをすっ飛ばしてみるのに極めて便利。「今度のCMは1分30秒に違いない」などと考えながら丁度綺麗に次の場面につながると、結構快感である。しかし、基本的にオンエアしている時間にテレビの前にじっと座ってみていることがほとんどないことを考えると、もうコマーシャルをみることはおそらくないのではないかと思ってしまう。この前もどこかの雑誌に成毛さんが書いていたが、視聴率しかメディアの受容度を判断する材料がないというのは、このご時勢大きく時代から外れていると言わざるを得ない。どんなに高視聴率の番組であっても、たとえば若年層に100%DVDレコーダーが普及したとすれば(当然極論だが)、CMの訴求効果は著しく落ちるに違いないから。
予約は電子番組表があるわけではないのでG-Code入力をしているのだが、別に不便を感じない。何だか嬉しくて、普段はよっぽど時間があるときしかテレビは見ないし、ビデオの録画予約などここ数年したことはなかったのだが、一生懸命テレビの雑誌を買ってきてドラマやゴルフ番組、歌番組を録画予約してしまった。
CMやスタッフロールを飛ばせば1時間番組も47分程度しかないので、時間が非常に効率的に使える気がする。ただし普段であれば決して見ていなかったテレビ番組も見てしまうので、逆に非効率かも。
また六本木Bauhausに行ってしまった。新年会の名の下に。メインボーカルのKei-chanはなんと網膜剥離でお休み中ということで、我々のギターヒーローの伊藤君が全曲ギターを担当している。Kei-chanには悪いのだが、元ヘビメタ小僧だったオヤジ集団としては伊藤君のバリバリギターのほうが実は好みだったりする。前回私の同僚たちが忘年会に行ったときに、異常にノリまくっていたら(死語)謎のるりこママなるオーナーからボトル優待券を頂き、その有効期限が切れる前に行かねば、ということで出動となった。
やはり我々だけ極端に盛り上がっていたため、店では浮いていることこの上なかった。結局4ステージも見てしまい、9時前から12時過ぎまで伊藤君のギターを堪能した。左の写真が伊藤君の雄姿である。Jimmy Pageでも、Richie Blackmoreでも、Randy Roseでも、なんでもござれである。彼のギターに打ちのめされたければ、Deep PurpleのBurnをリクエストするのがベストであろう。ちなみに彼は終電がなくなる前に帰ってしまうという、極めて正しい清貧(?)ハードロッカー。ごめんね伊藤君。
しかし今度中島美嘉のコンサートとIron Maidenのコンサートに行くという凄まじく何の関連性もない展開になっており、久々に体を「ヘビメタ」な状況に戻さなければいけなくなっている。結構辛いのだな、やはり年を取ると。昔はMetallicaのMaster of Puppetsをヘッドホンで大音量で聴きながらつい寝込んでしまう、などという恐ろしいこともあったのだが、今では想像すらできない。(ちなみにこの辺で何を言っているのか判らないあなたは極めて正常ですので、念のため)
毎月ヘビメタ雑誌のBURRN!というのを買っていた頃が懐かしい。昔は「ヘビメタ」と言う呼び方に対してとても反発を感じていて、「ちゃんとHeavy Metalと言え」などとどうでも良いことに拘ったりしていたのだが。今では浜崎あゆみだの、Norah Jonesだの、Jetだの、何でも聴くようになったが、やはり昔の名残でギターの入っている音楽を聴く機会が多いような気がする。昨日ビデオを見ていたら、木村拓哉がドラマの中でLynyrd Skynyrd(伝説的なサザンロックバンド)のTシャツを着ていて、偉くかっこよかったのでE-Bayとか様々なサイトで見つけて購入しようとしたのだが、見つからなかった。昔ハードロック小僧だったことで最近良かったことと言えば、その程度の薀蓄を語れる位の事だ。(ちなみにドラマで着ていたのは1991年のツアーのときのTシャツ。流石に見つからず。)