日々雑感 2002年7月

たくさん言い訳があるのですが(近日発表予定)、7月はあまりに忙しく、更新が遅れていました。
7月に行ったレストランを思い出せる限り列挙します。


うなぎ 赤坂「重箱」
ここは鰻屋さんというよりも、うなぎ料理メインの料亭です。仕事がらみで珍しくご馳走になりました。連れて行ってくださった方が、昔から贔屓にしているお店なので、非常に良い対応をしていただきました。(というか、店としてはお客さんを選びたいそうです。M前首相が良くお見えになったそうですが、彼は肩書き無しで考えると客筋としてはあまり良くなく、さらに新聞等でどこの店に行ったのか判ってしまうこともあって、あまりお店の方としては歓迎していなかったらしい。)
白焼き、蒲焼ともに非常に上品な味で、これまで食べたうなぎの中では最高に近い部類に入りました。気楽に行けないのが玉に瑕かも。
個室しかないはずで、お庭が見えて雰囲気は非常に良かったです。女将の眼鏡にかなわない客は居心地が良くないかも。

うなぎ 渋谷「いちのや」
ここは川越の「いちのや」さんの支店です。本店には何度も足を運びました。渋谷に支店が出来たときは、「これで川越までわざわざ行かなくて済む」と思ったのですが、最初に訪れたときに本店との味の差があまりに大きく、かなりがっくりしました。しかし土用の丑の日にうなぎを食べ損ねたので、遅い時間に開いていることもあって再び期待せずに訪れました。
結果から言うと、かなり美味しかった。前回失望したときと大違いでした。もしかすると季節的に前回は良くなかっただけだったのかも。こちらで肝焼き、白焼き、蒲焼と頂きましたが、どれも非常に濃厚な味で、しばらく来なかったことを反省しました。やはりこういうことって結構あるので、一度行っただけで店の善し悪しを判断するのは難しいです。

蕎麦 学芸大前「更科」
いつも駐車場に車があふれているので、どんなに美味しいお店だろうと思って入ってみたのですが、普通の街のお蕎麦屋さんでした。以上。

蕎麦 奥沢「織田」
お店はかっこよく、蕎麦屋というよりはカフェのような感じのお店。蕎麦はあまり印象に残らず。

カレー 荻窪「トマト」
荻窪にあるうなぎの「安斎」という店にいそいそと出かけたら、定休日でないと思っていたのになぜか土曜日の昼がお休みで、わざわざ来たのに、と思ってがっくりと引き返そうとしていたら、Dancyuに紹介されていたカレー屋さん「トマト」を30mほど離れたところで発見。急遽うなぎがカレーになりました。
ここのカレーは、けれんみのない奥深い味。洋風カレーとインド風カレーの中間のような感じで、多くの種類のスパイスが、時間をかけてルーの中で複雑な集合体を形成しているという感じでした。
私と愚妻が食事をしていると、あまり大きくないお店が満席になり、お客さんがレジのところで2人待っていらっしゃいました。私は食べ終わっており、愚妻が食べ終わるのを待っていたのですが、あまりに急いで食べようとするので、「そこまで急がなくていいよ」と言っていました。ようやく店を出ようとして、レジでお金を払おうとしていると、待っていらっしゃった方はなんと私の会社の最重要顧客の方でした。とてもびっくりしました。


鮨 六本木「奈可久」
新子を食べたらとても美味しかった。おつまみも非常に良く、鮨も形の良いきれいな握りでした。
しかし、声を大にして言いたい。客筋悪すぎ。我々を除いて喫煙率100%。あれだとまた行きたいと思うかは結構謎です。美味しいだけに惜しい。
生臭坊主が連れ立って坊主頭でタバコ吸って酒飲んで鮨食っているのを見ると、???という感じ。これって職業差別ですか?

和食 銀座「金田中庵」
私は払わなかったのだけれども、多分高い店なのだと思いました。私は味にも、接客態度にもあまり感心しませんでした。客筋、最悪。これは多分たまたまなのでしょうが、静かにカウンターで我々男3人が話しこんでいるのに、後ろでは場所をわきまえない連中が居酒屋ののりで騒いでいました。
私は結構頭にきたので、お店の方に「いつもこんな感じなのですか」と2回ほど聞いたのですが、意味を判っていたに違いないのにお店の人は何も言わず、連中は野放しでした。これだと大事な人を連れて行くことは二度とないでしょう。

イタリアン 天現寺「アッピア」
久々に行ったのですが、非常に良かったです。食べ物を、オーダーの前に見せてくれるのはとてもいいです。前菜については自分で見て実物を選び、メインについては食材を見て選べます。ワインも美味しかった。メニューにない白ワインを持ってきてもらって、奥さんに選ばせたら、シャトーモンラッシュなんと3万8千円也でした。私が何でも好きなもの選んでいいよ、といったので、奥さんは悪くないのですが。

そういえば、夕立の後我が家でこんなに大きな虹が見えました。正面の大きな建物はNHKです。




2002年7月27日(土)
再び京都へ


7月最後の週末に、例年同様関西に出かけるようにしました。昔からの友人の命日が7月終わりで、墓参りに行きたかったからです。彼は私が19の頃に亡くなったので、すでに11年の歳月が流れました。

本当は一人で日帰りで行ってくる予定だったのですが、愚妻が「京都に泊まって、千花に行こう」というので、それもそうだと思い、泊りがけで行くことにしました。
そこで、昼には前回果たされなかった高台寺の近くの洋食屋、「みしな」を訪れ、夜は「千花」で鱧づくしの夕食を頂くことにし、東京を離れました。

京都の駅に降り立ち、義理の妹と合流して「みしな」に向かったのですが、やはり京都は暑い。学生の頃住んでいて判っていたはずなのですが、耐えがたく暑かった。義理の妹が日傘を持っていたので、半分冗談で借りてしまうほどの暑さでした。でも日傘って結構涼しくなることが判ってびっくり。まさか今後日傘を差して歩けるわけではありませんが。

少し遅めの時間に訪れたこともあって、「みしな」は空いていました。

2階に席があるかは判らなかったのですが、1階の席はカウンター8席程度。愚妻と妹は牛照り焼きを、私はタンシチューを注文しました。
結果から言うと、牛照り焼き(といっても普通のステーキを想像していただきたい)は超極上。こんなに美味しいステーキは私は久々に食べました。
タンシチューも美味しかったのですが、ソースの味の美味しさを引き立てる付けあわせが数種類ある中でポテトしかなく、折角の美味しさが引き出されていない気がしました。(上手くいえないのですが食べている間に慣れてきてしまって、何か他の味を味わった後また食べるとまた美味しく感じる、というのがなかった)
牛照り焼きは、本当に最高の部類に入ります。肉の柔らかさ、脂肪の甘さ、肉の旨さを引き立てるソース、何をとっても素晴らしかったです。
最後に御茶漬けが出てくるのも、洋食屋さんらしくてよろしかったです。

食事の後に墓参りを一人で済ませ、京都に戻ってきました。京都で何が困ったかというと、土曜日の5時を過ぎると銀行でお金が下ろせないこと。
東京三菱銀行自体があまりなく、他行のATMからは5時を過ぎると引き出せず、ようやく見つけた東京三菱も5時でキャッシュコーナーがしまっているという有様。どうにかしろよ、日本の銀行。24時間でATMぐらい動かせ。京都ではあまりコンビニが見つからないので(土地鑑が失われているせいもあるが)、苦労しましたが、四条烏丸でCitibankを発見し、事なきを得ました。本当に日本の銀行はサービス業じゃないのだなと強く思いました。

夜は千花で鱧づくしです。鱧は、骨切りして氷水にさらし、梅肉とともに食す、というのがありがちなパターンでしたが、千花では暖かいうちに梅肉を添えて食べる方が魚の旨みが引き立つということで暖かいままで頂きました。鱧のお吸い物も非常に美味しかったです。お吸い物の器がとても気に入り、しげしげと眺めていると、漆器や陶器が好きだと思われたのでしょう、いろいろと説明していただきました。一番びっくりしたのが、冷酒をお願いしたときにガラスの器に入れて持ってきてくださったのですが、なんとその徳利の形をしたガラスの器は、明治時代のバカラのものだったのです。勿論バカラのロゴなどは入っていないのですが、明治時代にどこかのお金持ちが、バカラの本社に特注した一品だったそうです。
鱧をいろいろ頂いて美味しかったのですが、全体的には前回冬に頂いたときの方が若干美味しかったような気がしました。しかし、和食の最高峰の一つであることは間違いありません。値段もそうですが。

千花に紹介して貰った四条木屋町のホテルに泊まったのですが、それについてはあえて多くを語らないようにしましょう。
日曜日にゴルフの練習があることから、一泊して早めに京都を発ちました。

2002年8月の日々雑感へ
2002年6月の日々雑感へ

Home