走行距離 25,110km
愛車はとても快調。「ナロー・ポルシェの憂鬱」を買ってから、「オイルを焼きながら走る」ということを考えながら走っているのだが、これがなかなか難しい。エンジンに負荷を掛けながら走る、すなわちパワーバンド直前から高めのギアでエンジンに混合気を送り込みながら上り坂を走る、というように理解しているのだが、なかなか機会がない。著者の吉村さんはきわめて感覚的に「オイルを焼く」ということを理解されているので、正直どうすれば正解なのかは明示的には記されておらず、結構悩ましいのだ。
気温が上がってくる季節になっているが、機関系は絶好調。エンジンの吹けもよろしく、アクセルを踏み込むとどっかりとトルクがついてくるという感じ。しかし唯一の懸念点はタイヤ。まだ溝は残っているのだが、何となくコンパウンドの賞味期限が切れてきているような…。前回交換時から12,000km走行し、およそ2年半経っているので本来なら交換の時期であろう。ポルシェはオイルとタイヤをケチって乗る車ではないのは十二分に承知をしていたのだが、最近あまりに仕事が「刺激的」過ぎて、休日までスリルを求めたくない精神状態だったので、ポルシェに乗る機会がめっきり少なくなっていた。よって何となくタイヤ交換が億劫になっていたのだ。しかしこのままでいるとある意味休日にスリルを再び体感せざるを得なくなる(っていうかスピンして怖い思いをするってことですが)ので、何とかしなくてはと思い、成城タイヤに電話することにした。
今回のタイヤは何にしようかと思って思い悩んだが、アルファ147に装着されているP-Zero Rossoがグリップと快適さのバランスが良く気に入っているので、ブリヂストンS-02と悩んだが結局Rossoにすることにした。今回は結構安易な決定の仕方だな、と少し自分で可笑しかった。Rossoに決めた理由はもう一つ、価格が安いのだ。成城タイヤでは17万円弱で1セットを販売していて、前回のP-Zero Systemよりも若干安かった。
早速いそいそと成城まで出かけた。成城タイヤの店頭にはアルファが多くとまっており、166GTA、147GTA、アラゴスタのサスキットで固められた147などなどを見ることが出来た。店内では幼稚園生と思しきお客さんのお子さんが二人遊んでいたが、好きな車はSZとかいうえらくマニアックな子供なのでびっくりしてしまった。
前回も書いたが、タイヤ交換を見るのは結構面白い。上に載せた写真はこれまで使っていたタイヤであるが、そこそこ溝は残っているものの何となくゴムが酸化している感じがして、いまひとつ信頼感がなかった。成城タイヤの方々は以前と変わらず寡黙に、しかし手際よく作業をこなしていってくださる。バランスをしっかりとって下さっているのが横で見ていて良くわかり、安心して運転できるというものである。
まだタイヤ装着後の写真は撮っていないのだが、サイドウォールに赤くP-Zero Rossoのロゴが映えて、なかなかかっこよい。もちろんアルファ号でも同じなのだが、新品だと赤が鮮やかでEye-Catchingである。成城タイヤの方に100km程度は慣らしをお願いします、と釘を刺されたので、横浜の三渓園まで紫陽花を見に出かけることにした。
第三京浜から首都高横浜線で新山下経由で三渓園方面に行かれるかと思っていたのだが、どうやら湾岸線を南下する方向には接続しておらず、仕方がないので大黒PAでぐるっとやり直すことにした。余談だが大黒PAの首都高情報板の横のモニターで啓発ビデオのようなものが見られるのだが、これが半端なくえげつないものである。首都高が如何に事故が多いか、というビデオがあるのだが、この事故現場の画像が凄惨なのである。バイクの事故の映像をかつて見たことがあるのだが、今回も間違って見そうになってしまって慌てて目を逸らすことにした。まあ生半可なスプラッター映画よりは怖いといっておこう。
変な人たちが多い大黒PAではあるが、さすがに日曜の昼下がりということもあってあまり変な車を見ることが出来なかった。唯一見られたのがRX-7になる前のサバンナの集会。かつて族車として有名だったことが思い出される勇姿であった。
ふらふらと暑いPAの中をうろうろしていたら、高速警察隊の建物の前に覆面PCが駐まっていたので堂々と写真を撮った。助手席側に補助ミラーがあり、後ろに警察無線のアンテナを立て(フィルムアンテナも張ってあったが彼らはTVを見るのだろうか??)、鉄のホイールを履いたセドリックという誰が見ても覆面とわかるものである。車内にはカーナビも装着されていた。速度計測を行う地点を特定するのだろうか。最近お世話になってないなあ、パトカー。写真を撮っていたらなんだか怒られそうな気がしたが、誰にも咎められなかった。
灼熱のPAを後にして、三渓園へと移動した。ここの庭園は広くて落ち着くので好きである。
園内全体に「緑燃ゆ」という感じだった。日陰に行くとたくさん紫陽花が咲いていて、今の時期が一番綺麗で良い時に来たと思った。菖蒲も咲いていて、梅雨の中休みがとても貴重なものに思われた。前回来た時は雪柳が咲いていた頃だった。また閉園の時間が迫っていたこともあってゆっくり回りきれなかったが、今回はじっくりと園内のほぼすべてを散策することが出来た。印象が大きく違って、初夏の(とはいえ気温は夏のそれだったが)三渓園を満喫することが出来た。一週間早ければ夕方にホタルの鑑賞をすることが出来たらしく、少し残念だったがタイヤの慣らしがてら来た割には楽しいドライブだった。